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和ノ麦酒祭で麹ビールの魅力を探ってきた 後半

  • 執筆者の写真: こぐねえ
    こぐねえ
  • 2024年9月24日
  • 読了時間: 6分

2024年7月20日・21日に奈良県のCHORYO BREW PARKで開催された「和ノ麦酒祭」。テーマは「白麹を使用したビール」でした。


CRAFT BEER BASEの谷さんとやっているオンラインイベント「日本オリジナルのビアスタイルを探る旅」でも麹ビールに、「日本独自のビアスタイルの可能性があるのでは?」という話が挙がっていたところから会場でトークセッションをやることになり、私も進行役として参加してきました。


今回は残り4つの醸造所の紹介と前編に載せられなかった会場の様子などを書いていきたいと思います。


2回目も2回トークセッションがあるので、ゲストの登場に合わせて麹ビールを飲んでいきます。この日の最初はNOM CRAFT BREWINGの「SUB ZERO」から。


こちらは、可能な限り低い温度で醸造するコールドIPAスタイル。発酵の段階で麹を使うことで、糖度を0以下まで下げています。他のビールよりもさらにドライですが、決してキツさや渋みを感じさせないとのこと。


甘さが存在しないところ糖度レベルでも純米酒で感じられるような後味と甘さを感じることができるそうで、レモンやライムのような香りが感じられる夏にぴったりのビールです。



【テイスティングレポート】


色は少しオレンジが入ったゴールドといった感じ。香りは、グレープフルーツを思わせる柑橘系の香りが華やかです。口に含むと柑橘の皮を思わせる甘味と苦味、酸味がたまらず、暑い夏にガーッと飲みたくなる1杯です。


食事ならハンバーガーと言ったジャンクフードでガツンと合わせたい! 残念ながら会場に出店していたハンバーガーと合わせることは叶いませんでしたが、次回、NOM CRAFTさんが麹ビールを造って飲む機会があれば合わせてみたいです。


次に飲むのは、HINO BREWINGの「麹猪 コウジ・シシ」。


実はHINO BREWINGさんだけ白麹ではないビールを選んでしまいました。商品名に麹が入っているので、これが対象ビールだと思い込んでしまいました💦ちなみに白麹を使用したのは1番の「ドッコイサワー」でした。


間違えてしまったものはしょうがない。「麹猪 コウジ・シシ」の飲んだ感想です。



【テイスティングレポート】


きれいなゴールドの色合い。甘酸っぱい柑橘の香りがありました。飲むと、オレンジや夏みかんを思わせる甘味と酸味が調和した味わいを感じます。後味の苦味もいい感じです。


食事と合わせるなら柑橘の合うサラダやバーベキューソースで味付けした牛肉と合わせたくなります。どの麹ビールも甘みと酸味が優しくていい感じです。


NOM CRAFT BREWINGとHINO BREWINGはトークセッションで一緒に話してもらいました。


🍺トークセッション3 NOM  CRAFT BREWING ギャレス × HINO BREWING ショーン

テーマ:ラガーイーストと、すっきりしたボディのつけ方




日本での生活が長い2人ですが、これまで語ってもらった醸造家たちとは異なる視点で考えているのは話を聞いていて面白かったです。


ここから少し脱線します。イベントの様子も書いておきます。


今回、何気に良いなと感じたのが会場に設けられた「和らぎ水」の存在。飲食店で日本酒を飲んでいると、酔い過ぎないように水が提供されます。ビールでも提供されますが、イベントで無料で提供しているのは見たことがありません。


夏場の屋外イベントでは熱中症対策にもなると思います。コストはかかりますが、リユースカップの洗浄にも使用できるので良い試みでした。私もこまめに利用させてもらって酔い過ぎや熱中症予防をしました。



今回、会場ではイベントグッズやCHOYOさんのグッズも販売されていました。暑い日でしたので、持ってきたハンドタオルでは賄いきれませんでしたので、タオルを購入して汗を拭いていました。いやぁ、タオルあって良かったー。



さらに売店ではイベント出店ブルワリーのビールを販売。1日しか参加できない人や長い時間滞在できない人にとって、気になったブルワリーのビールを家でも楽しめるのは嬉しいですよね。「和ノ麦酒祭」では細かい配慮がされていて過ごしやすかったです。



しかし、暑い。暑すぎる……。


かき氷で体をクールダウンすることに。


こちらのかき氷は、もしかしたらビール以上に売れていたかもしれません。醸造家たちも食べてましたね~。



さぁ、仕切り直して、最後のトークセッションに向けてビールを飲んでいきます。


続いて飲んだのは奈良醸造の「UNDERWATER」。清酒酵母で醸したビールで、今では奈良醸造の代表的ビールの1つです。同じ奈良県の油長酒造さんとのコラボビールでもあります。「風の森」で有名な酒造ですね。



コラボの経緯などは、こちらを読んでみてください。



【テイスティングレポート】


色は明るめのイエローゴールド。グラスからはフルーティーな吟醸香が華やかに香ります。口に含むと、日本酒らしい甘いフレーバーの奥から柑橘系のフレーバーとホップの苦味が感じられました。飲んだ直後は濃い感じですが、後味はドライです。


やはりこういうビールは、刺身や和食ですね。カツ丼のような丼物とも合わせてみたいです。


そして、最後はEgret Brewery。こちらも酒ビールの「Mugi no Ne」です。


Egret Breweryは名前は存じていましたが、飲んだことがなかったので楽しみにしていたところの1つです。


【テイスティングレポート】


色は濁りのあるオレンジ色。香りは吟醸香がしっかりと香ってきます。飲んでみても日本酒らしい酒のフレーバーが立っていて、濃いめのスパークリング酒を飲んでいるかのようです。


酒ビールらしさ全開って感じのビールですね。これは刺身が欲しくなりますね。ただ、屋外の猛暑の中で飲むのは向かないですね😅飲む機会あったら屋内で飲むのをおすすめします。


🍺トークセッション4 Egret Brewery 池内 × 奈良醸造 小川

テーマ:日本酒の製法を利用した麹の使い方とその特徴



最後に酒ビールでヘロヘロになりましたが、トークセッションは無事に終了。4つの内容を聞いて感じたことは、「まだまだ麹ビールは未知なところが多く、伸びしろがたくさんある」ということでした。製法はもちろん、原料の組み合わせ、投入のタイミングなど色々変えていくことでキャラクターを変えることができると思いました。その中で、IPAのように大人気になる麹ビールが生まれてくるかもしれないと思うとワクワクする気持ちが強くなりました。


来年、「和ノ麦酒祭」が開催されるかは分かりません。次はどんな和の原料をテーマにするのか。原料に焦点を当てたビールイベントは珍しく、新しい視点で楽しめるジャンルになる可能性を感じました。ぜひ、長龍酒造には企画を続けてほしいです。


公開まで時間がかかってしまいましたが、忘備録としてアップします。これを読んでくださって「和ノ麦酒祭」に関心を持った人がいましたら次回は参加してみてください。


最後に貴重な機会をくださった長龍酒造の皆さま、トークセッションを企画したCRAFT BEER BASEの谷さんに感謝の気持ちを記してまとめさせていただきます。



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