香港発のラガースタイルに特化したブルワリー「HK LOVE CRAFT」を紹介
- こぐねえ

- 21 時間前
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先日、Podcast番組「ビールに恋するRadio」内で配信している「ナイトオウルへようこそ」を一緒に配信しているリカーショップ「ナイトオウル」にて、香港のブルワリー「HK LOVE CRAFT」の試飲会が行われました。当日、私はスケジュールが合わなくて行けなかったのですが、マネージャーを務めている小菅一範さんからビールを提供いただきました。
と、いう事で、今回はプロモーションを兼ねてHK LOVE CRAFT」を紹介していきます。
ラガースタイルに特化した新鋭ブルワリー
「HK LOVE CRAFT」は、2020年に香港に誕生したブルワリーです。場所は青衣(ツィンイー)というエリアの工業団地の中にあります。香港の中心街からは電車で45分くらい、車だと20分から30分くらいのところにあるようです。
ブルワリーの創設者はテリー・ラムさん。シカゴのシーベル工科大学と、ミュンヘンのドゥーメンスアカデミーで醸造を学んで、ドイツでマスターブリュワープログラムを修了した香港出身初のマスターブリュワーさんです。
このブルワリーの特徴は、ちょっと面白くてラガースタイルに特化させているところです。設備の方はドイツ製の最高級の設備を使用して、最低2ヶ月以上熟成させるこだわり。ラガーへの偏愛という形で、他のブルワリーとの差別化を図ってます。
その一方で、地元香港とのコネクションも大事にしていて、ドイツの伝統を重んじつつも、香港産の蜂蜜を使ったハニーラガーをはじめ、地元の素材を生かしたビールも展開しています。
また、ビールのデザインとストーリー性にもこだわっていて、商品名が「KING IN YELLOW」とか「SPACE ROCK」と、クトゥルフ神話やSFを彷彿させるネーミングが付けられています。
缶のパッケージデザインも個性的で、「まだ見ぬビールの世界、未知を探求する」という思いが込められています。どこか不気味で、幻想的。でも、知的な雰囲気が漂っているデザインになっています。ジャケ買いするファンも多いそうです。
デザイン性とても優れているので、飲んだ後に缶の上の蓋だけを取り外してペン立てとかオブジェにして部屋を飾るのも面白いんじゃないかなと思いました。
今回、小菅さんから3種類を提供いただきました。ここからは、それぞれのビールを紹介&飲んだ感想を書いていきます。
豊かな薫製香が心地いい「SPACE ROCK」
「SPACE ROCK」は、定番ビール。ビアスタイルはラオホです。日本だと燻製ビールを定番にしているブルワリーはかなり少ないです。
特長は、ブナの薪で焚いて、柔らかく焦がした大麦を使用して、スモーキーな香りとカラメルの風味を絶妙にバランスさせた、豊かな麦芽の風味とホップの風味を際立たせた商品です。
日本の缶商品は、350mlですがm海外は330mlが多いですね。
色合いは琥珀色な感じ。グラスに注いでいる時点で燻製香を感じます。泡立ちは弱めでした。注ぎ終わった後に、改めて香りを嗅いでみると、燻製の香りがいい感じで上がってきます。イメージとしては出汁を思わせるような香り。最近、日本では「出汁ビール」がありますが、そういうのを思わせる香りがあります。ホップのキャラクターは奥のほうにうっすらいるかなーっていう感じ。燻製香が圧倒的に強いです。
飲んでみると、口や鼻が薫製香に支配されます。飲みこんで、ちょっと一息つくと、鼻の奥のに薫製香がたまって心地いい感じになります。フレーバーとしては、出汁や鰹節をイメージさせる味。これは、燻製したおつまみと合わせたくなります。個人的には魚系、サバの薫製と合わせたくなります。もちろんベーコンも良いですね。
ラオホって、エールスタイルかと勘違いしてしまうことがあります。でも、やっぱりラガースタイルのビールなので、後味はさっぱりしています。香りもフレーバーも強すぎないので、クラフトビールを飲み慣れていない人でも楽しめると思います。

IPAとIPLのクロスオーバー「THE DEEP ONES」
次は、コールドIPA「THE DEEP ONES」。こちらも定番ビールです。IPAとIPLのクロスオーバースタイルと言える商品。今作では、米を加えることでボディを軽くして飲みやすさを向上させています。クリーンで黄金色。ホップの風味が際立つビールで、白ブドウ、グーズベリー、パパイヤ、マンゴーのニュアンスがありながら、ドライな後味も顕在なビールです。
色は少し暗めのゴールドといった感じ。グラスからはホップ由来のすごくフルーティーな香りが立ち上がってきます。グレープフルーツとかオレンジとか柑橘系の香りがしっかりとしていますが、さっぱりした感じもあります。
飲んでみても柑橘系のフレーバーをしっかり感じられます。レベルとしては、「ガツン!」という感じではなく、すっきり爽やかな感じです。苦味は、しっかりありますが、口の中に残るようなベタっとした嫌な苦味ではないです。スッと消えていく感じです。スタイリッシュな洗練されたフレーバーですね。
すっきりとしている感じなので、食前酒として飲むのも良いし、サラダのように軽めの料理と合わせながらメインの食事にいくのもありだと思います。
私的には、お肉が欲しくなります。牛肉や鶏肉料理と合わせたくなります。ピザとかハンバーガーのようなジャンクなメニューも良いですね。

蜂蜜の「綺麗な甘さ」に惚れる逸品
最後は、ハニーラガー「The Buzzing(ザ・バジング)」です。
このビールは、独自の醸造プロセスに膨大な時間を費やし、発酵後にハチミツを加えるというアジア初の試みを実現した商品です。この革新的な技術によって、ハチミツ本来の豊かな風味が保たれて、一口ごとに純粋なエッセンスが保たれるという事です。
「The Buzzing」は、人々の意識を目覚めさせ、集い、物語を共有し、笑いが響き渡り、深い繋がりを築くことを目指しているそう。
紹介文によると、
香港産のアヒルの足蜂蜜を使用し、自然が私たちに与えてくれたナチュラルな甘さを凝縮しています。数々の試行錯誤と独自の醸造法の研究を経て、アジアで初めて発酵後に蜂蜜を加える醸造所となり、一口ごとに生蜂蜜の純粋なエッセンスを堪能できます。
とあります。
蜂蜜を使用したビールは少なくありませんが、この独自の製法がどんな味わいを生み出しているのか興味が湧いてきます。
実は、蜂蜜を使ったビールって記憶に残るものってなく……。小菅さんのお店に行くとミードがあるので飲むことがあります。でも、蜂蜜のビールは飲んでいても強く印象に残っているものがないのです。なので、このくだりは気になります。
色は、綺麗なゴールドですね。香りですが、強さとしては決して強いパンチがある感じではないけど、濃縮された蜂蜜の香りがちゃんと感じられます。ホップのフローラルな感じもあって花畑にいるのを連想させるビールです。香りがすごい綺麗。飲む前から「美味しいでしょ」って言っちゃいそうなビールです。
味は、口に含んだ瞬間に、もう甘いが来ます。最初に、すごく爽やかな感じのイメージで話をしましたが、それを覆すぐらい甘いフレーバーがトップに来ます。だからといって、ベタっとした感じでずっと残るのではなくて、さっぱりした感じの甘さです。
個人的に甘いお酒は得意ではなく、香りを嗅いだ時は「甘くて飲みにくさを感じるかも」と思っていました。しかし、嫌な感じの甘さではないです。飲ませてはダメですけど、子供は好きな甘さだと思います(笑)。
例えるならすごくさっぱりしたミード。温度帯は、ちょっとぬるめでも面白いと思います。液温が変わることで、アロマとかフレーバーのキャラクターが変化して様々な顔を楽しめそうです。
あと、グラスも変えるとキャラクターが変わると思います。ワイングラスやチューリップグラスで、アロマを楽しむのもいいですね。
ミード好きはもちろん、ワイン好きな方にも勧めてみたいです。
料理合わせるなら、ちょっと甘辛い濃い目のタレにくぐらせた豚肉料理と合わせてみたい。豚丼とかいいかなと思います。タレに付けた豚肉を炭火で焼いて香ばしいところと相性が良さそうです。ラオホも香ばしいところと合うとは思いますので、合わせくらべも良いですね。
それと角煮。「The Buzzing」でお肉や卵を煮込んでみたら面白そう。かなり贅沢なビール煮になりますけど。そういうことも試したくなるビールですね。
ビールの幅の広さを知ってもらいたい方がいたら「The Buzzing」は、ぴったりじゃないかなと思います。
バーにも合うビールではないでしょうか。チョコレートをつまみながら飲みたくなります。
まだ今年は3ヶ月目ですけども、今のところベストビールですね。

海外のブルワリーさんは、触れられる機会が限られています。今回、機会をいただけて知ることができて感謝の気持ちでいっぱいです。小菅さん、HK Lovecraftの関係者の皆様、本当にありがとうございました。
個人的に他のお酒と比較すると、ビールは地域性を出しやすいと思っていす。海外のビールに触れることは、日本にとっても良い刺激になるはずです。世界情勢が不安定で、様々な国のビールが輸入されなくなるのは、長期的に見ると日本のビールの発展にも影響を与えると考えています。本当、魅力的なビールにたくさん触れられるよう、早く世界が落ち着いてほしいです。
今回、ご紹介したHK Lovecraftさんのビールは、ナイトオウルで購入することができます。小菅さんは、インポーターさんの話を色々と聞かれています。もっと深い話聞けますので、試飲をしながら聞いてみてください。



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