和ノ麦酒祭で麹ビールの魅力を探ってきた 前編
- こぐねえ
- 2024年8月16日
- 読了時間: 7分
既にXやInstagramでは投稿しましたが、7月20日と21日の2日間、奈良県にあるCHORYO BREW PARKで開催された「和ノ麦酒祭」に参加してきました。
今回、イベントのテーマは「白麹を使用したビール」。主催である長龍酒造は酒の原料の卸などをしている飯田商事のグループ会社。その中にはビール部門CHORYO CRAFT BEERがあります。
酒原料の卸をしている関係、ビール業界とも繋がりがあり、「和のテイストをもったビール」を集めたイベントとして「和ノ麦酒祭」が開催されました。
そして、なぜ私が参加したかというと、コロナ禍にCRAFT BEER BASEの谷さんとはじめた「日本オリジナルのビアスタイルを探る旅」のトークセッションの進行役を務めることになったからです。
「日本オリジナルのビアスタイルを探る旅」では、毎回ゲストを招き、様々な視点から「日本らしいビールとは?」を考えるオンラインイベントで、これまで20回開催してきました(その模様はPodcast「ビールに恋するRadio」で聞けます)。
約2年、谷さんと話していく中で、可能性を最も感じたのが麹。過去には飯田商事にもゲストにきてもらっています。そんな関連からイベントの催し物の1つとして、出店ブルワリーによるトークセッションを行うことになりました。
閑静な住宅地にある酒が楽しめる空間
会場となったCHORYO BREW PARKは京都から約90分、大阪から約1時間。近鉄田原本線箸尾駅から徒歩10分のところにあります。

初めての場所はワクワクします。駅を出るとイベントに向かうであろう人たちが10名ほど会場方面へ歩いていきます(実際、イベントに参加する人たちでした)。私も後を追うようにぶらぶら歩きます。
会場の近くには看板も出てました。駐車場も客席になっているので、入口でスタッフさんが案内をする場面も。凄い暑い日だったので皆さん大変だったと思います。

イベントは11時からで、会場の様子を見たかったので開場前に到着。建物の「CHORYO BREW PARK」の文字にテンションが上がります!

こちらは普段は週末のみ営業とのこと。平日も憩いの場として開放していたらいいなぁって思います。
顔見知りのスタッフさんにご挨拶をして、会場の様子を見させていただくことに。

ビール販売は人工芝エリア。今回は8つの醸造所とゲストビールを販売するブースの計9ブースです。
ビール販売ブースの隣にはデイキャンプを紹介するブースも。キャンプは興味あるんですが、道具の準備とかハードルが高くて実行には至ってないですね。

反対側にはフードブースと縁日ブース。ハンバーガーとかピザのキッチンカーも来てました。

今回は真夏のイベントということもあり、客席は建物の屋根下や屋内に設けられていました。イベント期間中は天気が良すぎて暑かったので、この設定は良かったです。私もちょこちょこ屋内に避難して熱中症対策をしていました。

そして、今回、トークセッションを行うのが中央に設けられたステージ。話す側が高くなっているのでお客さんの表情がよく見えそうです(緊張するなぁ…)

会場を周ったり、ブルワーさんやイベント関係者にご挨拶をしたりしていると開始時間に。前売券を受付でチケットに交換してもらいにいきます。

ビールはシールと交換制。大体2枚でビール1杯でした。そして、グラスは最近当たり前になってきたリユースカップ。イベントの記念にもなるし、持って帰る時に割れないのが良いです。
トークセッションは2日間とも2回ずつ。計4回あるので、ゲストの登場に合わせて事前にビールを飲んで情報収集しておきます。
まずはトークセッションを一緒に進行する谷さんのCRAFT BEER BASEから。いただいたのは、「和005 空知絹雪」です。
こちらは、日本食、特に寿司、煮魚に合わせることを意識したビール。黄麹由来の甘酒に似たアロマが特徴で、和テイストの麦酒が楽しめるとのこと。

【テイスティングレポート】
色はライトゴールド。甘いレモンドロップを思わせる香りが軽やか。飲むと、喉の奥にスーッと入っていくスッキリした飲み口で、ほんのりとした酸味と苦味が優しい味でした。
これは暑い夏にも合うビールですね。新しい「とりあえず生」になれそう。前菜のサラダに合わせて、その後の食事に勢いを付けたいビールです。
漬物との相性が良かったです。個人的には蒸し暑く不快指数高めの日に飲んで気持ちを落ち着けたいるなぁ。
ちなみにグラスに半分しか注いでないのはトークセッション前に酔っ払わないようにするためです(2日目は伝え忘れて並々注いでもらって酔っ払いました)。
次は主催である長龍酒造さんのCHORYO CRAFT BEERから「和饗」。
このビールは、ライスラガーをベースに白麹を加えて、ほのかな酸味とより軽い飲みごたえにしたもの。さらに長龍酒造でも使用している吉野杉の新樽に寝かせて清涼感ある杉の香りと深みある味わいを与えています。

【テイスティングレポート】
色は濁りのあるイエローゴールド。香りは紹介文にもあるように、杉の香りを感じます。その他にはレモングラスを思わせる香りがほのかに香りがありました。飲んでみると、ほんのりした甘味と苦味が広がります。何かに突出した味わいではなく優しく手を取り合っている感じでした。
これも発酵繋がりで味噌や漬物と合わせたいビールでした。もろきゅうとか良いだろうなぁ。
テイスティングもしてトークセッションの時間に。内容はPodcast番組「ビールに恋するRadio」で配信しているので聞いてみてください。色々、興味深い話がありました。

トークセッション中は、様子を写真に撮ることができないので、スタッフさんにいただいたものを載せておきます。しかし、何でこんなにいい姿勢でいるんだろう?
🍺トークセッション1 CRAFT BEER BASE谷 × CHORYO CRAFT BEER樋代
テーマ:イベントコンセプト
炎天下での30分間トークは体力消耗しますね。普段、外にいることがないので、この暑さはこたえます。
とはいえ、次のトークセッションに備えて、ビールを飲んでおかねば!
まずは、T.Y.Harbor Breweryの「白麹ストロング」。
こちらは、白麹を甘酒にした後に麦芽と合わせて麦汁にした造ったビール。ビールだけど、ちょっと日本酒のような味わいが特徴とのこと。

【テイスティングレポート】
色は透明感のあるゴールド。香りは爽やかな酸味を感じました。とてもすっきりしていて、レモンウォーターのような味です。水のように飲めますが、アルコール度数9%なので後からじわじわと酔いが回ってくる危険な子でしたね。
レモンのようなフレーバーがあるので、揚げ物と合わせていきたいと思いました。
そして、次に飲んだのは、KYOTO NUDE BEER。京都にできた新しい醸造所ですね。飲めるのを楽しみにしていました。
飲んだのは、「SOUTEN-蒼天-」。イタリアンピルスナースタイルのビール。麦芽の甘味と旨味が広がり、贅沢に使用したヨーロッパ産ホップの上品でシャープな柑橘感と清涼感のあるハーブ感が楽しめるビール。晴れた空の下で気軽に楽しんでほしいとのことです。

【テイスティングレポート】
薄めのイエローゴールドと言った感じの色合い。グラスからは酸味のある柑橘の爽やかな香りが立ってきます。口に含むと、さっぱりした甘味と酸味が広がり、フィニッシュに軽く苦味があります。この最後の苦味が味を引き締めてくれますね。軽い飲み口ながら、後味の苦味で飲みごたえも感じられる。少し酸味を求めたい人に勧めたいビールです。
これは白身魚と合わせて楽しみたいなと思いました。
ここまで飲んだ麹ビールは、どれもすっきりとしていて夏に合うものが多かったですね。夏に販売することを意識して、飲みやすさを追求しているのかもしれませんが、どれもBBQとか屋外で飲むのも良い感じです。
T.Y.Harbor BreweryとKYOTO NUDE BEERはトークッションをしてもらいました。
🍺トークセッション2 T.Y.Harbor Brewery阿部 × KYOTO NUDE BEER 上甲
テーマ:白麹の酸味
なかなか醸造家から造りの話を聞く機会ってないので、こだわりの部分を聞きながら飲めるのは貴重な時間でした。
トークセッション後は、ゲストビールも飲んでみました。
選んだのは、お世話になっているさかづきBrewingの奏。パッションフルーツを使用した白麹ビールです。これも暑い日に良い感じでした~。

役割を終えて、ホッとする時間ができたので腹ごしらえも。やっぱり肉とビールはたまりませんね。

灼熱の中、初めての屋外でのリアルトークセッション。どうなるかなと思いましたが、1日目は大きなトラブルもなく終了。飲みにも誘っていただきましたが、翌日に体力を残しておきたかったので、ホテルに戻って軽く飲んで休みました。
2日目の様子は長くなってしまったので次回へ。残りの醸造所のトークセッションとビールを紹介していきます。
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